ラオス、日本線開設で訪問者増へ-18年就航予定

このほど来日したラオス情報文化観光省観光マーケティング局副局長のセンソーダ・ワンタナウォン氏は、ツーリズムEXPOジャパン2017の会場で本誌の単独取材に応え、ラオス国営航空(QV)が週3便の成田/ビエンチャン線の開設を計画していることについて述べ、「とても良いニュース。これを機に日本でのラオスの認知度向上をめざしたい」と意気込みを語った。今後は日本の旅行会社に対し、ツアーの造成を積極的に働きかけるという。ラオスを訪れる日本人旅行者数は年間4万人台で推移しており、16年は約4万9000人。

日本/ラオス間については、両国政府が15年に締結した航空協定により定期便の開設が可能になっており、成田/ビエンチャン線が実現すれば2国間を結ぶ初の定期便となる。なお、QVは同区間でチャーター便を運航した実績があり、直近では15年5月に羽田/ビエンチャン間、成田/ルアンパバーン間で実施している。

計画中の定期便は、ビエンチャンから成田までは直行便とし、成田からは燃料補給のため、長崎経由でビエンチャンに向かう三角運航とする考え。長崎での乗り降りも可能だ。QVの日本地区総代理店(GSA)を務めるエーティービーによると、18年中の就航を予定しており、近日中に開始日を決定する見通し。使用機材はA320型機で、座席数はビジネスクラス8席・エコノミークラス150席の全158席、またはビジネス16席・エコノミー126席の全142席。乗客は日本発のビジネス需要が多くなる見通しだ。

▽18年は「Visit Laos Year」、ピーアールを強化

「Visit Laos Year」のロゴ
 ワンタナウォン氏は、2018年は「Visit Laos Year」として日本人を含む外国人旅行者に祭りなどのイベントを訴求し、訪問者数増につなげる方針を示した。日本でもQVと協力してピーアール活動を強化する考えで、メディアや旅行会社を対象とするファムツアーも実施する計画という。

同局によれば、「Visit Laos Year」の実行委員長は副首相のソンサイ・シーパンドン氏が、副委員長は情報文化観光大臣のボーセンカム・ウォンダラ氏が担当。国をあげて観光促進に取り組む考えで、ITBベルリンやロンドンでのワールド・トラベル・マート(WTM)などの旅行博に出展するほか、来年5月に東京の代々木公園で開催予定の「ラオス・フェスティバル」でもアピールする考え。今年の10月28日には、ビエンチャンで開催される「タート・ルアン祭り」に合わせてキックオフイベントを開催するという。

このほか、EXPOにはラオス観光親善大使を務めるモデルのルクナム・ウオンシリさんと、歌手のター・エイパクツさんが参加。本誌のインタビューに応え、ラオスの伝統文化やホスピタリティ、世界遺産に登録された古都ルアンパバーンやワットプーなどをアピールした。